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貴方side
しかし私が20歳になり、王位に就ける年齢へとなったあの日。現王と正妃は私を陥れ、国家反逆罪と言う冤罪を着せた。
王族から罪人が出たと言う汚点が付いてでも、アネリアを王位に就かせたいらしい。
そしてあの日、私は処刑されたと言う訳だ。そんな下らない理由の為に。
過去に戻ったからと言って別に希望は持たない。これから幸せな暮らしをする事が出来るかもなんて。
不相応な望みはするだけ無駄だと、死ぬ直前に学んだのだから。
…それでも彼奴等と極力関わりたくは無い。あんな暮らしは、もう二度としたくない。
とにかく目標は出来た。将来的に彼奴等と関わり無く生きる事、ただそれだけ。
その為には力が必要だ。一人でも生きていけるだけの力が。
しかし思考を妨げる様なメイドからの怒声が響き、一時考えを中断する事にした。
メイドが主人に対して怒鳴るなんて…と思うかも知れないが、私にとっては普通の事。
母が側室だからと言う理由と、両親どちらとも似ていないこの容姿のせいだろう。
黒髪に赤色の瞳、鏡に映っているこの姿を誰もが気持ち悪いと罵った。
…感傷に浸っている場合では無い、と自分を叱咤する。取りあえず着替えなくては。
王女ともなれば普通はお付きの者に手伝われ、着替えるのだろうが生憎私に仕える者はいない。
他国の方も来る、今日の生誕祭。質素な格好をすると我が国の恥だと言う事で、この日の為だけに貰ったドレスを身に纏う。
…とは言えアネリアの与えられたドレスに比べれば、コレも質素な方ではあるが。
しかし私はこのドレスを気に入っていた。赤と黒の落ち着いたドレス。まるで私の髪と瞳の様だと。
着替えたら髪を整え、食堂へと向かう。私に出される食事は無いが、恐らくお話があるだろうから。
無駄に大きな扉をノックすると、中から聞こえる声。声に従うまま、扉を開く。
『…遅れまして申し訳ありません、国王陛下。第一王女、A·ピオーニアが今参りました。』
何時も通りの挨拶を淡々と紡ぎ、自分の席に着く。私の分の料理は無いが何時もの事なので気にしない。
「全くだな。普段から30分前には来る様、言ってあるだろうに。お前は本当に出来損ないだ。」
王から言われたその言葉に、思ってもいない謝罪で返す。時間より早くてもどうせ怒られるのだから。
少しして正妃とアネリアが時間より遅れて入ってくる。それを早く来て偉い、と褒める王には心底呆れた。
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rie(プロフ) - シベリア送りにすんぞさん» そんなに満足して頂けるとは…！此方こそ見て下さってありがとうございます。 (2022年4月1日 9時) (
レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
シベリア送りにすんぞ(プロフ) - 映画のような満足感がありました！神作を作ってくださりありがとうごさいました…！ (2022年4月1日 1時) (レス) @page22 id: 2d0c104609 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - 狐の巫女さん» そう言って貰えると嬉しいです！これからも執筆を頑張りますので、良かったら応援して下さい！ (2022年3月31日 19時) (レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - ロクロさん» ありがとうございます！他の作品も良かったら見ていって下さいね！ (2022年3月31日 19時) (レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
狐の巫女(プロフ) - 完結おめでとうございます！案外ハマってしまった…(￣▽￣;)お疲れ様です！これからも応援してます(*^^*) (2022年3月31日 19時) (レス) @page22 id: 454b91df9e (このIDを非表示/違反報告)
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