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貴方side
私以外が食事を始める中で、王が口を開いた。
「今日は知っての通り、アネリアの生誕祭だ。まずは10歳の誕生日おめでとう、アネリア。」
優しく微笑む王と、嬉しそうな表情をする母娘。最も正妃は権力と金しか見えていない様だが。
王の目線が此方へと向く。その瞳は冷たく、実の娘を見る目とは思えない。
「それと…お前は下手な事をせずに、大人しくしていろよ。万が一にも我が国の恥になる事の無い様にな。お前は余計な事しかしないのだから。」
『…はい、国王陛下。』
余計な事しかしないだなんて、貴方が私のした事を見た事があるの？
何時だって無関心で、結果を見る前に決め付けた癖に、私の何を知っていると言うの？
…そんな文句さえも口に出せずに、大人しく頷くだけになったのは何時からだろう。
食事が終わると、私以外は会場へと行った。どうやら私の存在を忘れているらしい。
別に良いけどね、一緒に居て下手な難癖を付けられるよりは。
そう思いながら私も会場へと向かう。まだ招待客は来ていないが、後一時間もすれば来るだろう。
その為の事前準備、と言った所だろうか。アネリアの為となると、努力は惜しまないらしい。
豪華な飾り付けのされた会場と、豪勢な料理。全てがアネリアの好きなモノばかりだ。
私の生誕祭はやった事が無い。そもそも、私が公の場に出る事はあまり無いのだ。
だから前の私も、この日のパーティーは楽しみにしていた様な気がする。
しかし現実とは残酷なもので、実際はアネリアの引き立て役として使われただけであった。
今回はそんな事が無い様にしたい。そんな無駄な時間を過ごす訳にはいかない。
大きな音がする。…どうやら招待客が来る時間になった様だ。誰にも会わない様にするには…。
そうだ、外へ行こう。窓から抜け出して外へ行けば、誰にも会わずに過ごせる筈。
彼奴等が私の方を見る前に立ち去る。廊下にある窓を開けて外へと出た。
安堵からか少しだけ息を吐く。さて、私は生誕祭が終わるまでここに居る事にしよう。
幸い誰も居ないし…って、足音が聞こえる。音的に一人っぽいけど、見付かったら面倒だな。
そう思って花壇の裏へ隠れる。目の前を通り過ぎたのは、金髪と赤い瞳の男の子。…何処かで見た様な。
？？「ん？そんな場所で何をやっているんだ？」
彼の目は完全に此方を見ている。…どうやら見付かってしまったらしい。
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rie(プロフ) - シベリア送りにすんぞさん» そんなに満足して頂けるとは…！此方こそ見て下さってありがとうございます。 (2022年4月1日 9時) (
レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
シベリア送りにすんぞ(プロフ) - 映画のような満足感がありました！神作を作ってくださりありがとうごさいました…！ (2022年4月1日 1時) (レス) @page22 id: 2d0c104609 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - 狐の巫女さん» そう言って貰えると嬉しいです！これからも執筆を頑張りますので、良かったら応援して下さい！ (2022年3月31日 19時) (レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - ロクロさん» ありがとうございます！他の作品も良かったら見ていって下さいね！ (2022年3月31日 19時) (レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
狐の巫女(プロフ) - 完結おめでとうございます！案外ハマってしまった…(￣▽￣;)お疲れ様です！これからも応援してます(*^^*) (2022年3月31日 19時) (レス) @page22 id: 454b91df9e (このIDを非表示/違反報告)
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