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貴方side
仕方無く花壇の陰から出て、形式通りの挨拶をする。
『…こんな場所から失礼致します。ピオーニア王国の第一王女、A·ピオーニアと申します。本日は第二王女である、アネリアの為に生誕祭にお越し下さりありがとうございます。』
彼は此方をじっと見詰めてきた。何か間違いでもあっただろうか。
？？「…あぁ、丁寧にありがとう。この国の第一王女、か。そんな方が何故ここに居る？普通は義理の妹の生誕祭なら参加するものだろう。」
…予想外に痛い所を突いてくるな。これは名前を出さない方が良かったかも知れない。
どう言った理由なら信憑性がある？家族に嫌われてて引き立て役に使われるのが嫌だから、なんて信じられる訳が無い。
そもそも彼が誰なのかさえ分からないから、何処まで事情を明かしていいのか…。
そんな時にメイドが此方へやって来た。どうやら彼の事は死角で見えていないらしい。
「名前だけは第一王女のアンタが、こんな場所で何やってるわけ！？せいぜい第二王女様の引き立て役ぐらいしか出来ないアンタに休む権利なんて無いんだからね！」
それだけ言うとメイドは私に水をかけてきた。どうやら相当腹が立っている様だ。
王にでも怒られたのだろうか。とにかくメイドはそれだけ伝えると行ってしまった。
目の前の彼は酷く驚いた顔をしている。そしてハッとした様子で高価そうなハンカチを取り出した。
？？「と、取りあえずこのハンカチで拭いてくれ。庇えなくてすまなかった。まさかメイドが主人にあの様な事をするとは…。」
申し訳無さそうに俯く彼を見て、此方まで申し訳無くなってきた。
『お心遣いありがとうございます。…ですが、大丈夫ですよ。私は慣れていますので。』
元気付ける為に笑顔でそう言ったが、彼の表情は明るくなるどころか曇るばかりだ。
？？「もしや、生誕祭に出ない理由もコレか？」
…どうやら彼は察しが良いらしい。完全に図星で黙ってしまった私を見て、彼は眉を下げた。
差し出されたハンカチを返して、お礼を伝えて立ち去ろうとする。…しかしどうやらタイミングが悪かった様だ。
此方へ向かってくる正妃。その表情から見るに、私を怒りに来た様だ。
大方メイドが告げたのだろう。すっかり怒り狂った正妃には、彼の存在が目に入っていないらしい。
「アンタ…どう言うつもりよ！私の娘の生誕祭に出ないなんて、馬鹿にしてるわけ！？卑しい側室の娘の分際で！」
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rie(プロフ) - シベリア送りにすんぞさん» そんなに満足して頂けるとは…！此方こそ見て下さってありがとうございます。 (2022年4月1日 9時) (
レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
シベリア送りにすんぞ(プロフ) - 映画のような満足感がありました！神作を作ってくださりありがとうごさいました…！ (2022年4月1日 1時) (レス) @page22 id: 2d0c104609 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - 狐の巫女さん» そう言って貰えると嬉しいです！これからも執筆を頑張りますので、良かったら応援して下さい！ (2022年3月31日 19時) (レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - ロクロさん» ありがとうございます！他の作品も良かったら見ていって下さいね！ (2022年3月31日 19時) (レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
狐の巫女(プロフ) - 完結おめでとうございます！案外ハマってしまった…(￣▽￣;)お疲れ様です！これからも応援してます(*^^*) (2022年3月31日 19時) (レス) @page22 id: 454b91df9e (このIDを非表示/違反報告)
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