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貴方side
馬車に揺られながら、総統閣下に聞きたかった事があったのを思い出した。
『あの、総統閣下。』
Gr「グルッペンで良い。」
一国の総統を呼び捨てにするのもどうかと思うが、これから夫婦になるのだからと言われて納得した。
『…グルッペン、聞きたい事があるの。私の容姿を見て気持ち悪いとは思わなかったの？黒い髪に赤い目は、ずっと気持ち悪いって言われてたから。』
純粋な疑問であるが、彼は私の事を美しいと言っていた。初めて言われたので不思議に思ったのだ。
Gr「いや？綺麗だとしか思わなかったゾ。黒い髪の奴はトントンも含めて俺の仲間に何人か居るし、何より赤い瞳は俺と一緒だからな。」
そう言って彼は私の髪に口付けた。照れる事は無いが、その所作をとても美しいと思った。
その金糸の様な髪も、ガーネットの様な瞳も、その全てが酷く美しかった。
その瞳が私と同じだと言われたのは、少しだけ嬉しく思えたのだ。
『ありがとう、ございます…。』
しかしその感情を上手く表現する事が出来ずに、こんな単純な言葉になってしまった。
最も彼は気にしていない様で、相変わらず余裕そうな笑みを浮かべているだけだが。
一方のトントンさんは何処か嬉しそうに私の方を見ている。…一体どうしたのだろうか。
何と無く窓の外の景色に目をやると、賑やかな町並みがそこにあった。
『凄いですね。誰もが笑顔で…楽しそうです。』
思った事を素直に口に出すと、彼は誇らしげな顔をした。
Gr「そうだろう？俺と仲間の全員で造り上げた風景だ。だが、まだ理想とは程遠い。もっと高みを目指して、何時かは更に発展させる。それが俺の野望だ。」
そう話す彼の目は子供みたいに輝いており、トントンさんもそんな彼を見て嬉しそうだ。
少しすると大きな壁が見えてきた。どうやら城の正門に着いたらしい。
彼にエスコートされて馬車を降りると、そこには存在感のある城が建っていた。
…いや、城よりも要塞と言った方が正しいかも知れない。華やかさは無いが、敵を迎え撃つには良さそうな造りだ。
Gr「さて…今日からAにはこの場所で暮らして貰う。そこで幹部ぐらいは顔合わせをしておいた方が良いだろう。トン氏、彼奴等を食堂に集合させておいてくれ。」
トントンさんは了承の返事をすると、城内に入って行った。
私も同様に、グルッペンに手を引かれるまま城内へと歩みを進めた。
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rie(プロフ) - シベリア送りにすんぞさん» そんなに満足して頂けるとは…！此方こそ見て下さってありがとうございます。 (2022年4月1日 9時) (
レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
シベリア送りにすんぞ(プロフ) - 映画のような満足感がありました！神作を作ってくださりありがとうごさいました…！ (2022年4月1日 1時) (レス) @page22 id: 2d0c104609 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - 狐の巫女さん» そう言って貰えると嬉しいです！これからも執筆を頑張りますので、良かったら応援して下さい！ (2022年3月31日 19時) (レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
rie(プロフ) - ロクロさん» ありがとうございます！他の作品も良かったら見ていって下さいね！ (2022年3月31日 19時) (レス) id: 61911b08f5 (このIDを非表示/違反報告)
狐の巫女(プロフ) - 完結おめでとうございます！案外ハマってしまった…(￣▽￣;)お疲れ様です！これからも応援してます(*^^*) (2022年3月31日 19時) (レス) @page22 id: 454b91df9e (このIDを非表示/違反報告)
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