139話 ページ39
「…グルッペンさん」
gr「…なんだ」
「…戦争に貢献した幹部として、褒美が欲しいです」
gr「…」
「…もう、死なせてください」
「私には生きる目的がありません」
驚くだろうと思っていたが2人には
バレていたらしい。聡明な2人に
隠し事はできないな
グルッペンさんが鼻をすする音が聞こえた
反対側にあるティッシュを渡したが、
違う。と断られてしまった
gr「…お前が殉職する為に生きていたことは知っていた」
gr「それでも生きてくれるなら、と見逃していた」
gr「…俺は去るものを追わない主義をとっていたが」
gr「ダメや。Aにはここにいてほしい」
gr「自ら死を望まないでくれ」
os「…」
軍事裁判所では有り得ないほどの弱々しい背中
好きな女がこうなってるんや、しゃーない
Aは閉ざした心を開くことはなく
死なせて、辞めたい。としか発さない
os「とりあえず、死ぬにしてもその傷やと
動くのもままならんやろ」
os「死ぬ云々は完治してからまた考えてや」
os「…」
os「A、俺は君に死なれるのは嫌や」
os「やから生きて欲しいねん」
os「…俺らがさ、新しい目的を作るから
それで生きてくれへんか」
「無理です」
os「…」
os「ま、言葉だけやと信じてもらえへんやろうから
体で示したる」
os「…言葉とか行動がはっきりせんとわからん
お子ちゃまやしな」
「…」
死なせてはくれないのか。
…どうでもよくなってきた
もう疲れた。
寝よう…
───
数日後
zm「…ね、寝とる…」
zm「あ、さ…早かったか…」
Aに、会ってもいい。と
許可を貰って一目散に来てみたが
当の本人は死んだように深く眠っていた
触れても、拒絶もしないが喜びもしない
仕事もしなくなって生きることも嫌がる彼女
zm「…こういうのって、脳死状態って言うんやろ」
頭が元気やないなら、俺も元気やない
頭が死んだら、俺も死ぬ
A、元気なってや…
zm「好き、…大好き、やから…」
zm「頼むわほんま、…死なんといて」
zm「Aがおらん世界になんて連れていかんで」
zm「俺と、ずっとおって…」
「…」
ゾムの本音を吐露する姿に
何も感じなくなってしまった。
申し訳ない、とも嬉しいとも
ただ、目的が無くなったことに対する
絶望の海に潜っているだけ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 487人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あちき(プロフ) - 黒根希空さん» ありがとうございます！ (4月28日 22時) (
レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
黒根希空(プロフ) - 完結おめでとうございます！！楽しく読ませていただきました！ (4月28日 20時) (レス) @page50 id: e7069f831d (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 久しぶりに読み返しましたが、一回目の人生でtnとzmがやられた時に夢主は2人の近くにいたからスパイだと疑われたんでしょうねｰ… (4月28日 12時) (レス) @page9 id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
ひゅーまん - ちがかった ショッピくんやったわ (4月10日 22時) (レス) @page38 id: 4488d94be9 (このIDを非表示/違反報告)
ひゅーまん - スパイさ、、だいせんせーとえみさんちゃう？ (4月10日 21時) (レス) @page11 id: 4488d94be9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2024年3月22日 15時
