144話《透明の雨露》 ページ44
《純喫茶店》
tn「…」
平日の昼間とあり、人の気配は
少なく店員も俺らをみて慌てて
エプロンを羽織る程だった。
店員の手の先の窓際に2人で
腰掛け、息を着く。
サービスウォーターが届いたあと
やっと始まった二人の時間
目的は、Aを元気づけるためだが
これってデートだよな…
理解した途端、顔が痛いほど熱い
変なところばっか気にしだして
頭が風船のように悶々としてきた
tn「…え、っ、と…」
tn「…A、好きなの頼んでええよ」
tn「ただ、ここのはデカイからスモールがええかも」
「…特にありません。トントンさんが食べたいものを食べれば良いと思います」
メニュー表を見ずに
キッパリ断られ、頭に冷風が通った
…そうや、なんで俺が恥ずかしがってんねん
ちゃんとしろ、漢やろ
tn「なら、俺が好きに決めとくわ」
tn「あ、パスタも食うけどなんかいる？」
tn「ん、やろうな。わかった」
tn「んじゃぁ、店員さん呼ぶわ」
「…」
先程まで顔を真っ赤にしていたトントンさんは
まるで演じているように自然に振る舞い出した
早く食べて終わらせよう、とかかな
パンケーキに毒でも入ってたらいいのに
───
数十分たって、
「…」
目の前には、小さなパンケーキが1皿
その周りを囲むようにパンケーキ、パフェ
パスタ、ジュースが並んである
トントンさんって大食いなんだな
tn「それAのな。他にも食べたかったら好きに食って」
「え、…私はいらないとtn「A、2人できたんやからAも食べんと嫌われるで？」
「……嫌われない努力をする、目的がありません」
トントンさんは、フォークを止め
じっと私の何かを見つめた。
怒ってるような、でも悲しんでるような
グチャグチャな表情
tn「…嫌われて死ぬより、愛されて死ぬほうが幸せやろ」
tn「とりあえず食え」
「…」
パンケーキに目をやる。スフレに近い
それは甘ったるそうなクリームがかけられ
グルッペンさんだったら喜ぶだろう
フォークとナイフで1口切り取り
震える口に無理やり詰め込んだ
暴力とも言える 甘さ。
今まで食べたことない部類
だけど奥から優しいバターの匂いが
広がってくる
おいしい
「…ｯ……」
tn「…どう？」
「…」
「おいしぃ、…です」
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あちき(プロフ) - 黒根希空さん» ありがとうございます！ (4月28日 22時) (
レス) id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
黒根希空(プロフ) - 完結おめでとうございます！！楽しく読ませていただきました！ (4月28日 20時) (レス) @page50 id: e7069f831d (このIDを非表示/違反報告)
あちき(プロフ) - 久しぶりに読み返しましたが、一回目の人生でtnとzmがやられた時に夢主は2人の近くにいたからスパイだと疑われたんでしょうねｰ… (4月28日 12時) (レス) @page9 id: c587418d2f (このIDを非表示/違反報告)
ひゅーまん - ちがかった ショッピくんやったわ (4月10日 22時) (レス) @page38 id: 4488d94be9 (このIDを非表示/違反報告)
ひゅーまん - スパイさ、、だいせんせーとえみさんちゃう？ (4月10日 21時) (レス) @page11 id: 4488d94be9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あちき
| 作者ホームページ：http://33550619
作成日時：2024年3月22日 15時
