真珠は臆病である ページ22
正直、私は心底驚いていた。
彼＿ひとらんは前の記憶ではかなり警戒されたし会えば殺気を飛ばされた記憶しかないのに何故か今は仲良くなっている。
それに彼が過去のことを話しているのは限られた人のみでその中に前世の私は当たり前だが入っていない。
殺気を飛ばされていないのはいいことだがどうにもむず痒いような感覚がしていた。
でも、悪い気はしない。
人と話すのは思っていたより楽しいらしい。
gr「Aーー！！！」
パタタっと軽快な足音を鳴らしながら私を包み込むように抱きしめたのはグルッペン。どうやら皇太子として気を張りすぎて疲れたのか今ではすっかり5歳児だ。
『あの…恥ずかしいのだけれど…』
ht「…え、もしかして君らって婚約者同士だったりする？」
gr「…そうだが、君は誰かね？」
私に抱きついたままムスッとした表情を浮かべてひとらんに返答するグルッペン、…傍から見たら大きな子供ね。まぁ歳的に子供なのだけど。
ht「…俺は伏見宮 弌爛、彼女＿Aとは友人。…それと、俺は君に同行してきた彼の自己紹介が欲しいな？」
ひとらんが視線をずらした先には色素の薄いミルクティー色の髪と光を吸い込んで真珠の様に姿を変える白い瞳。
…エーミール。私は彼のことを覚えている。
無口な私と無言で本を読む彼は幾分が波長が合っていた。
まぁ両者共無表情だったが。
あと、ひとらんは案の定彼を警戒していた。
大和営帝国の人って偶に忠犬みたいな印象を受ける時があるのだけど、私の気のせいかしら…？
em「…自己紹介が遅れてしまい申し訳ありません。私はエーミール・ハミルトン、エルメス連合帝国出身です」
そう言って彼は端麗な顔で笑みを作った。
エルメス連合帝国…あそこは確か兵士の質よりも、量よりも、兵器を取れ＿的な国だったような気がする。
つまりは文明界の頂点。そして最新鋭の兵器を作れるだけの技術者が居る国だ。裕福な上に傲慢な性格の人が多い国…それがエルメス連合帝国。
だが、彼＿エーミールは傲慢であるよう演じている(下手)だけで本当はとても優しく、時に短気で、それでいて臆病なのだ。
『…自己紹介、痛み入ります。この様な姿で申し訳ありませんが…私はA・クロイツァー、アステリア王国公爵家の生まれですわ。何卒宜しくお願い致します』
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ゆう(プロフ) - 主人公のひとつひとつの言葉遣いに品性を感じ、別世界に行けるような感覚で楽しませてもらっています。お忙しい中更新いただきありがとうございます！無理のない範囲で、作者様のペースですすめていってください！ (9月10日 2時) (
レス) @page29 id: a3f3849aaa (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 夢主が可愛すぎて辛いです()本当に読めやすくて話も面白いです！ (9月5日 9時) (レス) @page28 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
絲縫。(プロフ) - 滅茶苦茶好きです。すごく綺麗に話が綴られているので凄く読みやすくてあっという間に読めました。これからも応援しています。 (9月4日 21時) (レス) @page28 id: 3aa2c2a23c (このIDを非表示/違反報告)
シオンはアムルガムの派生(？) - drさんがここぞみたいな所で自分の嫁！って主張してるのがかわいくて好きです！！！応援してます！！初コメ失礼しましたー！！！ (9月4日 18時) (レス) @page28 id: da22832432 (このIDを非表示/違反報告)
アホの子(プロフ) - りぃるさん» ああありがとうございます…！！！嬉しいお言葉すぎるｯｯｯ…！！！！(涙) (9月4日 16時) (レス) id: 149963b40a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アホの子 | 作成日時：2023年8月22日 1時
