私達は准二等兵 ページ28
私達が試験会場に入ってからものの数十分で試験を受けている生徒が集まった。
数は思っていたより少ない。一次試験で大方落とされたのだろう。
試験の順番は…
アステリア王国出身者
↓
ティザーレスト共和国出身者
↓
大和営帝国出身者
↓
エルメス連合帝国出身者
↓
ワイエト国民社会主義連邦出身者
↓
その他小国出身者
らしいので最初の花を飾ったのは言わずもがなグルッペンだった。
まぁ彼のことだから余裕で勝利して帰ってくることだろう。
つまり心配はしていない。
「グルッペン・フューラー准二等兵、貴君の相手は在校官ランコーレ曹長だ」
何故学生に"曹長"等という軍隊で言う下士官の称号があるかと言うと、この士官養成科では階級というものが存在するからだ。
階級は在校さえしていれば下士官までならなることができ、逆に優秀であれば在校期間が短くとも実力に応じて曹長から少尉、中尉と進級する。つまりは完全なる実力主義の世界なのだ。
そして大将の階級を持つ者は卒業した時に次期幹部候補として帰国することになる。
一方学徒教育科には特待制度があり、特待生になれば学費免除を受けることができる。
他には学徒教育科の運営は生徒会が行っているのに対し、士官養成科の運営は将官の階級を持つ者が行っている。
将来的に私を殺した彼らは将官となり、士官養成科を運営するわけだが…その中にリア・アイシェルが入るとなれば私は即刻国外逃亡せねばならない。
逃げるは恥ではなく手段なのだと忘れてはダメよ、A・クロイツァー。
前々から逃亡逃亡と言ってきたけれど逃げるのも正直楽じゃないのよね。
「両者武器を置け！勝者はグルッペン・フューラー准二等兵だ！！
明日、貴君ら准二等兵の試験結果をこちらで評価し、それぞれに階級章を授与する。
…先の戦いは見事だった、フューラー准二等兵。貴君ならば確実に合格し、納得のいく階級が与えられることだろう」
おっと、まずい。何も見てなかった。
まぁ准二等兵である私達は二等兵から伍長のどれかの階級までしかまだ貰えない。
…かく言うグルッペンは確実に伍長になるのだろう。どのような勝ち方をしたか私は見ていなかったが。
等と考えていれば案の定グルッペンがこちらへ駆け寄ってきた。
gr「俺の戦術見とったか？A」
『えぇ、とても素晴らしかったわよ、グルッペン』
gr「そうだろう！？あれはな、大和営帝国の＿＿＿」
これは話が長くなりそうね。
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ゆう(プロフ) - 主人公のひとつひとつの言葉遣いに品性を感じ、別世界に行けるような感覚で楽しませてもらっています。お忙しい中更新いただきありがとうございます！無理のない範囲で、作者様のペースですすめていってください！ (9月10日 2時) (
レス) @page29 id: a3f3849aaa (このIDを非表示/違反報告)
もこ(プロフ) - 夢主が可愛すぎて辛いです()本当に読めやすくて話も面白いです！ (9月5日 9時) (レス) @page28 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
絲縫。(プロフ) - 滅茶苦茶好きです。すごく綺麗に話が綴られているので凄く読みやすくてあっという間に読めました。これからも応援しています。 (9月4日 21時) (レス) @page28 id: 3aa2c2a23c (このIDを非表示/違反報告)
シオンはアムルガムの派生(？) - drさんがここぞみたいな所で自分の嫁！って主張してるのがかわいくて好きです！！！応援してます！！初コメ失礼しましたー！！！ (9月4日 18時) (レス) @page28 id: da22832432 (このIDを非表示/違反報告)
アホの子(プロフ) - りぃるさん» ああありがとうございます…！！！嬉しいお言葉すぎるｯｯｯ…！！！！(涙) (9月4日 16時) (レス) id: 149963b40a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アホの子 | 作成日時：2023年8月22日 1時
