◆偵察担当ツーマンセル ページ14
zm side
戦争は俺らの圧倒的有利で、終戦間近まであと少しという所なのに、幹部がほぼ集まったこの食堂はピリピリしていた。
あとは各部隊が殲滅し次第戻れ、幹部には本部に早めの帰城命令が出たというのにシャオロンだけ帰ってこんかった。
確かにβ国との国境に1番近いところを担当していたから遅れているんだろうと皆が思っていたけど、彼の部隊の兵士たちだけが戻ってきたんや。
「シャオロン隊長が、敵の囮になって、そのままはぐれたんです」
悲痛な顔をしたシャオロンの右腕がそう言っていた。
シャオロンを探しながら敵を殲滅してきたその兵士たちは、敵軍のテントまで進行したものの彼の欠片も見つけられなかった、そう言った。
近接戦最強と謳われたシャオロンが戻ってこんなんておかしい。幹部も兵士たちも皆そう思っていたんや。
「やっと、やっと見つかったで！」
そう言いながら食堂に飛び込んできたのはロボロやった。
あいつのトレードマークであるニット帽についた豚のピンバッチGPSから微かに電気信号をキャッチできた、と。
「して、その場所はどこや」
「闇底の森の西の方や。動いとらんからここに捕まっとるかもしれん。」
「ふむ、では明日の朝だな。ゾム、ショッピお前らが行け」
「ん」
「わかりました」
ショッピくんと2人ってことは、偵察兼ねとるんやろな。
ふひひ、楽しみ。
「なんでやグルッペン。俺じゃないんか！」
「お前が部隊を指揮しないでどうすんねん」
「トントン！やけどな！」
「シャオロンいない分をお前がやるんだゾ」
「…そうか、そやな、わかった」
どうやら納得したらしいシッマは、ストンと椅子に座った。
こうして俺とショッピくんは闇底の森に向かった。
ロボロからの指示でついた目的地は森の中にある小さな一軒家だった。
「確かに明かりはついてるけどな。人の気配、するか？」
「しませんね、どうします？」
「行くしかないわな」
二手に分かれて俺は2階の窓から、ショッピくんは1階の窓から侵入した。
よぅわからん部屋から廊下に出ると声が聞こえた。
『どうしよう、これ。もう会えないもんなあ、、』
覗けば、豚のピンバッチを持った女がいた。
もう会えない。すなわち生きてないっちゅーことか。
こいつ、許さねえ。
「会わしたろか？」
『え？』
「ただし、あの世でかもしれんけどな」
思い切りみぞおちに1発入れると簡単に女は気絶した。
両手を後ろで縛りあげてるところにショッピくんは上がってきた。
「あーらら、気絶させたんですか」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1815人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ーーー - 好きです (3月13日 4時) (
レス) @page35 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
マリン(プロフ) - 楽しい作品ありがとうございます！続きも楽しみにしてます。 (2023年3月27日 10時) (レス) id: 26248b9bea (このIDを非表示/違反報告)
なな - お米様抱っこ好きですw (2022年10月15日 21時) (レス) @page28 id: 7cadbb1f0e (このIDを非表示/違反報告)
スンドゥブ左衛門(プロフ) - 無名さんさん» お返事遅くなりました。どちらに掲載したのか等をお教えいただけるのでしたら、是非お願い致します。ﾂｲｯﾀとかでご連絡頂けると助かります。 (2022年8月7日 8時) (レス) id: 2b12ea7bfc (このIDを非表示/違反報告)
無名さん - 失礼します！僕今、おすすめの作品を紹介していて、作者様のお名前と作品を出してもよろしいですか！？こちらの作品僕大好きでして…ぜひ紹介したいんです！ (2022年8月6日 11時) (レス) @page35 id: ea8e66f22c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スンドゥブ左衛門 | 作成日時：2022年6月14日 15時
